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2010年1月12日火曜日

少子化対策を追う

民主党政権の少子化対策についての政策動向を追うのが、このブログのテーマであった。
しかし、この4ヶ月、ほぼ何もなし。
マニュフェストの中では、他のものと同様の重み付けのようにリストアップされていたが、予想通りとも言える結果。
政治というのは、どうしても目先のことに追われるものであることを、またしても実感することになった。
本日もとりたてて論じること見当たらず。

ちなみに、この最近のニュースの動向はこちら。
Googleニュースより、「少子化対策」を追ったリスト

もはや、こちらでたまに確認するだけで良さそうです。

2009年12月21日月曜日

民主党政権3ヶ月の功罪

民主党政権発足から3ヶ月。
この政権の動向を一言で言うながらこんな感じだろう。
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スマートさの欠片もない危なっかしい試行錯誤の3ヶ月であった。
具体的な政策そのものの成果はまだ皆無に等しい。何もなされていない。
政治である以上、具体的な政策の成果でこそ評価されるべき存在であり、マスコミも我々一般国民も、そろそろより厳しい見方が必要である。
ただし、政権そのものが変わり、政官の関係、日米の関係、日中の関係が、変わった、変わりうるのだという事実を国民に感じさせたことについては、評価したい。
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具体的に、功罪を確認していきたい。
まずは、「功」と考える点。

●国民にとってのブラックボックスだった政治と行政の仕組をオープンにする可能性を感じさせたこと
●国際社会に対して、日本のポジションの取り方やイニシアティブの示し方を変えうる可能性を感じさせたこと
●政治が行政から独立した存在として、司法と合わせて、三権分立と成り得る可能性を感じさせたこと


そして、「罪」と考える点。
●具体的な政策をほとんど実現していないこと。
●特に経済対策について全く実効のある政策を打ち出せないこと
●政策の検討において、右往左往し、明確な方向をハッキリさせることができず、国内外に対して、日本の政治の信頼感を損なっていること。


こう並べてみて、ハッキリ見えてくることがある。
つまり「功」は全て、これまでとは違う政治のあり方があるのかもしれないという「可能性」に関することであり、「罪」は全て、「功」の裏返しとしての、「可能性しか見せられておらず、実際の政策の形になっていないこと」ということだ。

本来、内閣の評価の最大のポイントは、「政策の実現によって、社会が良くなったのかどうか」であるべきであり、そういう意味では、民主党政権の3ヶ月の評価としては、ほぼ「0点」もしくは、大学院的な表現で言うならば、「レポートが提出されておりませんので、評価不能です。そろそろ提出期限となりますので、急いでください」といったところだろう。

まずは予算編成の結果というものが、最初の「レポート提出」になるのだろう。
そろそろマスコミも我々一般国民も、「可能性」でなく「成果」を厳しく見ていくフェーズに入らないといけないだろう。

2009年12月10日木曜日

都道府県別出生率から考えたこと

相変わらず、民主党政権の少子化対策については、動きがありません。
前回の記事で、少子化対策というキーワードでニュースを見た場合に、まず目に付くのが韓国政府のニュースであるといいましたが、続いて多いのが、地方自治体(つまり都道府県や市区町村)の取り組みのニュースです。
ということで、今回は、都道府県別の少子化傾向を見てみましょう。
まずは、12/10の中日新聞から福井県の取り組みの記事から。
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 計画案によると、県のホームページに若者の出会いイベントや、結婚相談窓口の情報を集めた総合サイトを開設し、バラバラに発信していた情報を一元化する。また、現在200人ほどいる結婚相談員に加え、各地域で“縁談の請負人”として自発的に動いている人たちを認証して、働きを活発化してもらう。
(2009/12/10 中日新聞より)
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国の動きの遅さに比べ、各都道府県や市区町村での具体的な取り組みは、結構フットワークよく行われています。もちろん、国の政策でも、こうした具体的な取り組みを片っ端からやるのが良いとは言えませんが、少なくとも、地方自治体での個別の具体的な取り組みについてウォッチしていき、実効のあるものを国全体の対策にも取り込んでいくというのは、良いことでしょう。

ところで、この福井県、実は全国の中では、比較的出生率が高い県だそうです。
全国6番目。


(都道府県別合計特殊出生率(2007年) 平成21年版 少子化社会白書より)
そして、こちらは、市区町村別での上位と下位のランキング。


(平成21年版 少子化社会白書より)

しかし、何故、こうした地域の違いが出てくるのか?
このことを考えていくと、少子化という現象の根本的な原因を探せるのでは?
そして、その原因が見つかれば、対策の立て方が導き出されるはず。(もしくは実質的には対策を打ちようがないことが明らかになる?)

と思って、探してみたら、同じようなことを考える方がいらっしゃるもので、こんなサイトを見つけました。
「少子化問題についてのひとりごと」
そしてこのサイトの中に都道府県別の比較データが。
●大学・大学院卒の比率との比較
●女性の初婚年齢との比較
●女子労働力率との比較

既に10年ほどの前のデータですし、相関性についての検討が、統計的な手法でなく、見た目でしかないというところが分析としては、辛いところですが、しかしこの3つの比較データについては、考えさせられるものがあります。
「高学歴の人が多い地域ほど出生率が下がる」
なるほど!
「初婚年齢が高くなるほど出生率が下がる」
これもなるほど!大学・大学院へ進む率が上がり、キャリア志向になるほど、結婚して出産する機会が少なくなるという想像ができます。
ところがっ!
「女性の労働力化が進んでいるかどうかは、出生率との相関がなさそう」
上の2つ目までの話の流れからすると、女性の労働力化が進むほど出生率が下がるという結果を想像するのですが、どうもそう単純な話ではないようです。

もう一つ。大きな流れとしては、日本では、1960年代以降、景気の波の動きに関わらず、出生率が下がってきています。
このことからも、出生率の低下の根本原因が、「単純に経済的余裕がないこと」ではないことは明らかでしょう。

いくつかの「見た目のデータ分析」で、乱暴な結論を求めることは、危険なことではあり、あくまで個人的な仮説にすぎませんが、少子化の根本原因は「生活が厳しくても、多くの子供を作って育てあげるのが幸せな人生」という考え方が無くなっていることが、大きな原因ではないかと思っています。
そして、その背景は、「価値観の多様化」。「人生観の多様化」と言い換えても良いと思います。
多様な人生観を持つ社会的な余裕もなく経済的な困窮にあえぐ貧困国においての圧倒的な出生率。
そして経済的・文化的な成熟を見せる先進国での景気の波による影響と無関係な、長期的な出生率の低下。
この仮説で、その両方の現象を説明することも可能かもしれません。
(もちろん、死亡率や平均寿命の短いことと多産化という生物的な現象もあるとは思いますが)

子供を育てることの経済的負担を軽減することが無意味とは考えません。
「子供を作り、育てたい」という考えの人が、社会からいなくなっているということではありませんから、そうした人の気持ちを後押しする効果は確実にあるに違いありません。
しかし、長期の出生率低下傾向を上向きにする力は持たないと想像します。
子育てを支援する経済的な手当ての創設や、地域での保育支援の施設の拡充という方法自体を否定する必要はありませんが、その位置づけを、「社会全体で子供をたくさん育てていくことが幸せな社会であり、周りの人々も子育てする一家を支えていくものだ」という価値観の浸透を目指すためのものとして考えていくことが必要だと感じます。
おそらく鹿児島県大島郡は、そうした町なのだと思います。

(ああ、最後は精神論か。。。我ながらちょっとチープな理屈だとは感じながら、それでも真実に近いのではないかと思っています。)

2009年12月8日火曜日

韓国は本気?

Googleに様々なニュースサイトの記事をまとめて見ることができるサービスがあります。
自分でキーワードを設定することで、その関連ニュースを毎日簡単にチェックすることができますので、「少子化対策」というキーワードをセットして毎日確認していますが、相変わらず、民主党政権からの発信に基づくニュースは全くと言ってよいほどありません。
が、その一方で、非常に目立つのが韓国発の少子化対策関連のニュース。
実は韓国は、OECD加盟国の中で、もっとも出生率の低い国です。
昨年統計で、日本の1.37を下回る1.19という数値。
国を挙げて、本格的に対策に取り組む必然性があるということのようで、李明博大統領直属の「未来企画委員会」で現在検討が行われ、頻繁にその検討内容のニュースが発表されています。
文化的にも、民族的にも近い韓国の状況は、日本にとっても非常に参考になるものだと思います。

12/6にも産経ニュースに韓国での少子化対策の取組のニュースがありました。
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 韓国では日本同様に晩婚化が進んでおり、昨年の平均初婚年齢は男性が31歳、女性が28歳だった。日本の男性30歳、女性28歳とほぼ同じで、こうした晩婚化が日韓双方の少子化に少なからず影響を及ぼしているのは明らかだ。
(中略)
 70年代には韓国の子供の数は4、5人が普通だった。韓国で、ここまで子供の数が減ってしまった大きな理由として挙げられているのが、親が負担する教育費の重さだ。
(中略)
 戦略会議では、低出産の背景に人工中絶の多さがあるとの指摘もあった。05年の韓国の中絶件数は約34万件、うち未婚女性によるものが約14万件と推定されているが、実際はこれよりはるかに多いとされ、真偽は不明ながら全体で年間150万~200万件とみる中絶反対運動団体の見積もりまである。
(中略)
 ちなみに2005年の出生児は約44万人で、中絶の割合がそのおよそ8割の水準に達していることから、韓国政府は中絶を問題視。
(中略)
 儒教の伝統が残る韓国では「未婚の母」に対する偏見が強く、未婚女性が妊娠した場合、人工中絶をするか子供を出産しても海外などに養子に出すケースが多かった。
 昨年、韓国で養子に出された子供は2556人いるが、そのうち海外に渡ったのは1250人。韓国政府は、こうした韓国の子供たちが海外に「流出」することも問題視し、できるだけ韓国内で養子縁組をすることを勧めている。
 また子供が3人以上いる家庭の場合、高校や大学の学費を政府が支援したり、親の定年を延長したりといった優遇策も検討されている。もちろん定年延長などは、民間企業の協力が必要となってくる。
 人口アップ策として、ほかに韓国への移民奨励案も出ている。対象は高学歴の外国人で、韓国籍を取得しやすいように多重国籍の許容範囲を広げることも検討されることになった。
(2009/12/6 産経ニュースより)
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 このニュースの中で紹介される韓国政府の対策が、どれだけの実効を持つものになるのかは、もちろん不明ですが、日本に比べ、こうした検討が確かに真剣に検討され、国民の関心を集めている(ニュースとして取り上げられるということは、当然国民の関心が高いからであると見ることは合理的と考えます)ということについて、日本での関心の低さとの差を感じずにはいられません。

2009年11月29日日曜日

子供手当てよりも社会全体での子育て支援の仕組みを

世の中の話題は、すっかり事業仕分けに集中していたようです。
いや、鳩山首相の献金偽装の方が、上回りつつあるかもしれません。
そして、円高と経済対策。
確かに、ビジネスをしているものとしては、円高と株価の低迷は、何とか手を打っていただきたいものだと思っておりますが。

ということで、相変わらず「少子化対策」の話題は全くニュースとして取り上げられることもなく。
いや、正確に言うと、新聞などでの記事としては、ちらほら出るのですが、それは民主党からの発信を報じるものではなく、あくまで新聞のコラムとしての意見発信です。
web上でのニュースサイトから、以下のような記事がありました。
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 失業率の高止まり、給与所得の減少…。こうした状況下では子ども手当は、日々の生活費や貯金に回る可能性が高いのではないか。子ども手当をインセンティブとして「子供を産もう」という気になる人がどれだけいるだろうか。私の中には当初思い描いた「子ども手当=少子化対策」という図式は薄れた。子ども手当はあくまでも「子育て支援策」として位置づけ、少子化対策には別の施策が必要になるのではないか。少子化対策には「保育所整備の方が有効」と指摘する専門家も少なくない。鳩山政権には実効性のある少子化対策を期待したい。
(2009/11/24 フジサンケイ ビジネスアイより)
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以前掲載した記事においても、ドイツでの少子化対策の見直しの中でも、金銭的援助以上に、社会全体としての子育てを支援していく仕組みづくりが必要なのではないかという考え方があることを紹介しましたが、やはりそういう発想が必要なのだと思います。
(という以前に、民主党の子供手当てが、もはや当然のように、少子化対策でなく経済対策と化しており、少子化対策としての施策が、出てこないという状況なのですが)

2009年11月6日金曜日

「豊かなむらづくり全国表彰」の近畿ブロック最優良事例

相変わらず「少子化対策」についてのニュースは乏しい状況です。
ところで、前回の投稿にて、他の先進各国の状況について研究してみる価値がありそうだと記載いたしましたが、今回は、視点はがらっと切り替えて、日本のローカルの取組についての紹介です。

たまたま見かけた地方新聞の記事で以下の内容を見つけました。
京都府亀岡市の保津町自治会の活動が、農林水産省の「豊かなむらづくり全国表彰」を受けたという内容になります。
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 2003年度からは独自の少子化対策事業「ほづっ子祝い金・ほづっ子米手当支給」を展開。第2子が誕生した世帯に現金1万円と地元産米30キロを、第3子の誕生には10万円と毎年60キロの米を7年間贈る内容で、これまでに第2子誕生で10世帯、第3子誕生は3世帯に支給した。
~中略~
 同町の古谷弘志自治会長は「高校や大学、地元の小学生とも連携したむらづくりが評価されたと思う。これを機に、50年、100年先を見越したまちの活性化事業をより幅広く展開していきたい」と話している。
(2009/11/6 京都新聞より)
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まさに「子供手当て」のローカルトライアルですね。
ごく小さなコミュニティでの取り組みを、国家レベルにそのまま置き換えて考えることが合理的とはさすがに断言できません。
また、この「成功事例」の記事についても、「表彰」の事実を取り上げたものであって、中長期的に実際に少子化を解消する効果が出てくるかどうかは全く分からないものではあります。
ただ、この記事の後半の部分について、現在の民主党政権が導入しようとする「子供手当て」等を中心とする「少子化対策」に不足している点があるのではないかと感じました。
このコミュニティでの取り組みは、経済的援助という部分にとどまらず、地元の「高校・大学・小学校」とも連携し、コミュニティ全体で、まちの活性化に取り組んでいるという点に大事なポイントがあるように思います。
前回の記事において、記述したドイツの少子化対策、育児支援の制度は、必ずしも成果を挙げられなかったという反省に立ち、最近は保育所整備や仕事と子育ての両立支援策という、社会の仕組の整備に力を入れつつあるそうです。
経済的支援に加えて、社会の仕組、社会全体で子供を育てていくという考え方の普及を目指すなどの視点を持って、「少子化対策」に取り組んでいってもらえることを期待します。

2009年11月2日月曜日

少子化社会白書と所信表明演説。実効性は「?」

どうも、民主党政権の「少子化対策」については、完全に財源問題と、経済支援の2つの側面からの話題のみとなっている状況で、少子化担当相である福島大臣からの発信も、ほとんど聞こえてこない状況です。
動向をレポートするというレベルにないので、まずは現在の問題を考えるための素材を見ていきたいと思います。

平成15年に制定された「少子化社会対策基本法」によって、政府は毎年「少子化社会白書」の提出が義務付けられています。
21年度版の概要はこちらになります。
ちなみに平成16年度からの毎年の白書は、こちらの画面で確認が可能です。
これらの資料で、現在の日本の状況と、今後の推移についての基本的なデータや予測は確認できます。

そして、素直な感想として、「毎年代わり映えのしない。。。何が進展したというのだろうか?」という思いを抱かざるを得ません。
問題の重大さと対策のテーマ提示はされているものの、実際に効果のある具体的な対策は何も見出せていないという状況が、結果的に読み取れます。

鳩山首相の所信表明演説の中でも、以下のような発言はあり、確かに「少子化」が日本の社会に与える影響の重大性については、社会的な共通認識となりつつあると言うことはできるのでしょう。
しかし、ここで語られた具体策の内容も、どれだけ実効を挙げることができるのかは大きな疑問です。
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子育てや教育は、もはや個人の問題ではなく、未来への投資として、社会全体が助け合い負担するという発想が必要です。人間らしい社会とは、本来、子どもやお年寄りなどの弱い立場の方々を社会全体で支え合うものであるはずです。子どもを産み育てることを経済的な理由であきらめることのない国、子育てや介護のために仕事をあきらめなくてもよい国、そして、すべての意志ある人が質の高い教育を受けられる国を目指していこうではありませんか。このために、財源をきちんと確保しながら、子ども手当の創設、高校の実質無償化、奨学金の大幅な拡充などを進めていきたいと思っております。
(第173回国会における鳩山内閣総理大臣所信表明演説より)
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少子化社会白書21年度版の中で示された主要各国における合計特殊出生率の推移データが以下です。
どの国においても、長期的な出生率の低迷傾向は明らかですが、この中でもドイツ・イタリア・日本の3カ国と、その他の国の間に、1.5人のあたりを境にして、徐々に開きができつつあることが印象に残ります。
ドイツにおいては、かなり以前から、子育て家庭への経済支援は実施されてきましたが、出生率の改善にはなかなかつながっていないという状況のようです。
どうも、金銭的な「経済支援」のみでは、出生率の改善にはつながらないのではないかという仮説を考える必要がありそうです。
国・社会全体での取り組みの結果として、出生率の改善につなげることに成功した各国と、成功していない国との差異を考えることで、何かヒントが見えてくるのかも知れません。

2009年10月27日火曜日

福島少子化相の新「子育てビジョン」来年1月

どうも、他の政策課題に比べて、切迫した問題ではないということなのか、民主党政権の少子化対策についての動きは鈍いようです。
思えば、社民党にこの担当大臣のポストを渡していること自体が、その優先順位の低さの表れなのかもしれません。
少子化対策というワードに関連して、新聞・テレビなどのマスコミで取り上げられ、論評されているのは、相変わらず経済対策と一体化したような給付金のことばかりです。
そんな中、あまり注目を集めてはいないようですが、福島担当相が、来年の1月を目処に、新「子育てビジョン」を策定することを発表しました。
記事はこちらです。
新「子育てビジョン」福島少子化相が策定へ (2009年10月13日20時51分 読売新聞)
「子ども手当や高校授業料の実質無償化に向け、保育所の整備や学童クラブの拡充などを含めた総合的なビジョンを示したい」by 福島担当相
って、これ、既にマニフェストに書いてあることなんですけど。
どうにも、新しい試みは期待できそうにないようで、残念です。

2009年10月19日月曜日

民主党政権の少子化対策を中長期視点でウォッチする

超高齢化社会を迎えるにあたり、福祉介護の社会システムを支えていくことへの不安が増大している。いや不安というよりも、もはや避けようのない現実的課題と言えるだろう。
さらに大きな視点で言うならば、これまでに歴史的に経験をしたことのない「人口が減少していく社会」の経済成長をいかに維持していくのかという課題への対応も必要となってくる。
この問題の解決(というより、緩和、時間稼ぎに近いものかもしれないが)に関係すると思われる民主党政権の政策としては、以下のようなものが挙げられる。

●出産時の55万円の一時金支給
●子供一人当たり年額31万2000円の支給
●公立高校の無償化と私立高校生への補助金の支給
●大学・専門学校生への奨学金制度の拡充
●生活保護世帯への母子加算復活と、父子家庭への児童扶養手当の支給
●保育所の拡充

これらの政策について、現在、財源の確保の問題や、公平性の確保の面での疑問の声が上がっている。
また、政策の目的についても、経済刺激策のものであるというような政府発言も聞かれ、もはや何を目標として行う政策であるのかさえも、曖昧なものになりつつあるようだ。
そして、先進国における出生率の低下自体は、もともと好況期にも見られてきた長期的な傾向であり、上記の政策が実現されたとしても、短期的な経済的事情による結婚や出産の回避という問題への効果は期待されるが、根本的な傾向までを解決するものにはならないだろう。
中長期的には、先進国社会の家族制度の変革や、社会として子供を育てていくことへの価値観の変革までも視野に入れることが必要なのではないだろうか。(これはあくまで個人的な意見ではあるが)

このブログでは、既にマニフェストとして発表されている上記の政策について、「少子化対策」としての視点から、どの程度実効性が期待できる形で実現がされるのかを注視していくとともに、マニフェストには含まれないものの、これまで進展のなかった「夫婦別姓」のための法改正を手始めとした、社会の中での家族制度やパートナーシップのあり方についての新しい動きを期待しながら、民主党政権の政策動向を見ていくことにしたい。