2009年11月2日月曜日

少子化社会白書と所信表明演説。実効性は「?」

どうも、民主党政権の「少子化対策」については、完全に財源問題と、経済支援の2つの側面からの話題のみとなっている状況で、少子化担当相である福島大臣からの発信も、ほとんど聞こえてこない状況です。
動向をレポートするというレベルにないので、まずは現在の問題を考えるための素材を見ていきたいと思います。

平成15年に制定された「少子化社会対策基本法」によって、政府は毎年「少子化社会白書」の提出が義務付けられています。
21年度版の概要はこちらになります。
ちなみに平成16年度からの毎年の白書は、こちらの画面で確認が可能です。
これらの資料で、現在の日本の状況と、今後の推移についての基本的なデータや予測は確認できます。

そして、素直な感想として、「毎年代わり映えのしない。。。何が進展したというのだろうか?」という思いを抱かざるを得ません。
問題の重大さと対策のテーマ提示はされているものの、実際に効果のある具体的な対策は何も見出せていないという状況が、結果的に読み取れます。

鳩山首相の所信表明演説の中でも、以下のような発言はあり、確かに「少子化」が日本の社会に与える影響の重大性については、社会的な共通認識となりつつあると言うことはできるのでしょう。
しかし、ここで語られた具体策の内容も、どれだけ実効を挙げることができるのかは大きな疑問です。
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子育てや教育は、もはや個人の問題ではなく、未来への投資として、社会全体が助け合い負担するという発想が必要です。人間らしい社会とは、本来、子どもやお年寄りなどの弱い立場の方々を社会全体で支え合うものであるはずです。子どもを産み育てることを経済的な理由であきらめることのない国、子育てや介護のために仕事をあきらめなくてもよい国、そして、すべての意志ある人が質の高い教育を受けられる国を目指していこうではありませんか。このために、財源をきちんと確保しながら、子ども手当の創設、高校の実質無償化、奨学金の大幅な拡充などを進めていきたいと思っております。
(第173回国会における鳩山内閣総理大臣所信表明演説より)
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少子化社会白書21年度版の中で示された主要各国における合計特殊出生率の推移データが以下です。
どの国においても、長期的な出生率の低迷傾向は明らかですが、この中でもドイツ・イタリア・日本の3カ国と、その他の国の間に、1.5人のあたりを境にして、徐々に開きができつつあることが印象に残ります。
ドイツにおいては、かなり以前から、子育て家庭への経済支援は実施されてきましたが、出生率の改善にはなかなかつながっていないという状況のようです。
どうも、金銭的な「経済支援」のみでは、出生率の改善にはつながらないのではないかという仮説を考える必要がありそうです。
国・社会全体での取り組みの結果として、出生率の改善につなげることに成功した各国と、成功していない国との差異を考えることで、何かヒントが見えてくるのかも知れません。